研修報告

令和3年2月13日 京都市中京区多職種・市民合同研修会を開催いたしました。

日時 令和3年2月13日(土)15:00~17:00
開催方法 ハイブリッド形式・WEB配信
テーマ 災害にまけない地域のつながり~知って得する薬剤師活用術~
講師 大森 眞樹 氏(熊本県山鹿地区薬剤師会・理事)

令和3年2月13日(土)アークホテルの会場とWEBを結んでハイブリッド形式にて「災害にまけない地域のつながり~知って得する薬剤師活用術~」をテーマに中京薬剤師会、中京歯科医師会、中京区在宅医療・介護連携支援センターと合同で研修会を開催しました。

東日本大震災から10年の節目を迎え、その後も各地での地震や台風被害等数々の災害が起こっています。また令和2年以降は新型コロナウイルス感染症の拡大のある中での災害対応という非常に難しい対応を迫られています。

今回は講師に、東日本大震災、九州北部豪雨災害、西日本豪雨災害、令和2年7月の豪雨災害で災害支援を経験されており、防災士、災害支援薬剤師でもある大森眞樹先生をお招きし、薬剤師の視点から避難所支援を語っていただきました。
阪神淡路大震災に関わった方々の体験談から生まれた【クロスロード・分かれ道】をグループに分かれ話し合いました。「避難所に避難者3,000人、確保できた非常食は2,000食、その後の見通しが立たない中で非常食を配布するか?」といった災害現場で直面するジレンマを解決していく過程を共有し深めて考えることができました。

災害は必ず起こるもの。しかしその災害への備えがあるかないかで被害の大きさは変わります。まずは生き残る行動をとることが大切ですが、自分の心の中には【バイアス】が潜んでいることを教えていただきました。【正常性バイアス:異常を正常の範囲内と捉えてしまう、精神の安定を保つためのメカニズム】や【集団同調性バイアス:集団の中に居る安心感を優先させてしまうメカニズム】で避難行動の判断が鈍ることもあると知り、災害にあった時はスイッチを入れ替えて判断することについて学びました。
そして一人の見落としもなく助けるためには、普段から支援と受援に関して考えておくことが必要です。「助けて!」が自分で上手く発信できない人のことも気づき、助けられるネットワーク形成には普段から地域の様々な職種の職能を知ることが潤滑油となると教えていただき、こうした研修会を始め、普段からの顔の見える関係作りにより一層力を入れていきたいと決意を新たにする場となりました。

 

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